「プレーヤーが伝えたいジャズの歴史/高橋徹」レポート(3)

「プレーヤーが伝えたいジャズの歴史/高橋徹」レポート(3)

さて、特別公開講座「プレーヤーが伝えたいジャズの歴史」レポートの3回目です。

ジャズのスタイル変遷を説明しつつ途中、参考音源を聴きながらの解説は続きます。

「プレーヤーが伝えたいジャズの歴史/高橋徹」レポート(3)

写真は、デジタルプレーヤーを操作中の高橋徹先生の様子。

では、講義の中で紹介されていた音源に近い映像を、YouTube から拾っていきましょうか。

こちらのメモと、記憶を頼りに探しあててみました・・・・。

最初は、高橋先生が『無人島に持って行く1枚』として紹介したアルバム、『Charlie Parker With Strings (Verve)』を。

ジャズを聴いてみたい人が、まず最初に聴いてもらいたいアルバムだそうで、加持も大好きなアルバムなんで良く聴いてます。

ストリングスをバックに、チャーリー・パーカー(as)が有名スタンダードを演奏しているものですが、聴き易く、かつパーカーの演奏は物凄いというもの。

お次は、ルイ・アームストロング(tp,vo)とディジー・ガレスピー(tp)の共演。

これまた珍しい映像ですね。

ディジー・ガレスピー(tp)は、日本ではあまり人気がないようですが、彼のバンドのリズム・セクションはどの時代も当時最高のメンバーが揃っており、最高のスイングを聴かせてくれるので、聴いてみて下さい、とのこと。

あと、超有名アルバムの超有名曲も紹介しておりましたが、映像があったので。アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズの「Moanin’ (B.Timmons)」です。

Lee Morgan (tp) Benny Golson (ts) Bobby Timmons (p) Jymie Merritt (b) Art Blakey (ds)

こんな感じで参考音源を交えつつ、和やかに講義は進んでいきました。

高橋徹先生がジャズを聴き始めた頃は、ジャズ界の巨人と言われるミュージシャンを生で体験出来る最後の時期だったという発言がありまして。

生え抜きのジャズの巨人達、あの独特な雰囲気を、体感出来る機会に恵まれた事は貴重な体験であった、とも語っておられました。

最後は、来場者の皆様からの質疑応答、聞き手の山崎英夫さんからの質問に答えたり、とっておきの裏話など話題は止めどなく続くようでしたが、タイムアウトで終了。

次の機会があれば、テーマを絞って特別講座を開催したいとの事でした。

レポートする人間の能力の限界(すまん)につき、内容かなりはしょりましたが、現役ジャズ・ドラマーならではの視点から語られる『ジャズの歴史』、次回開催される事を期待しつつ、レポートを終わりとされていただきます。

高橋徹5 at 9th Avenue 1月10日(日)開催

10日のレポート、次は夜の部、古町のライブスポットで行なわれた『高橋徹5』のライブ・レポートへと続きます。

「プレーヤーが伝えたいジャズの歴史/高橋徹」レポート(2)

「プレーヤーが伝えたいジャズの歴史/高橋徹」レポート(1)

はいっ1月10日(日)、新潟県立生涯学習センター(県立図書館内ホール)で開催された、高橋徹先生(国立音楽大学講師)による「ジャズの歴史」特別公開講座レポートの続きです。

「プレーヤーが伝えたいジャズの歴史/高橋徹」レポート(1)

写真は会場入口に張り出されていた、告知ポスター。
いい雰囲気を醸し出してますね。

レポート第2回目では、参考音源を駆使しつつ、「ジャズの歴史」についてご紹介したいと思います。

講義はまず、100~110年とも言われるジャズの歴史で重要な役割を果たした都市、ニューオリンズの位置と、欧米人と黒人の混血「クレオール」に関する説明から。

高等教育を受け教育レベルが高かったクレオール達が、黒人奴隷解放により地位が低下(低下前は、白人-クレオール-黒人の順)。

奴隷として扱われてた黒人達と同じ扱いを受けるようになり、クレオール達が習得したクラッシックなどの西欧音楽と、黒人達の音楽が混ざり合い、ジャズ(Jazz or Jass)と呼ばれるようになる音楽の基礎が形成されるに至る過程を説明されました。

黒板にはその他のジャンルとして、ラグタイム、ブラスバンド、ブルース、ニグロスピリチュアルなどを記載。

その後ジャズ(Jazz or Jass)は、歴史の変遷に従いニューオリンズ→シカゴ→ニューヨークと北上を続け、各地に独自のスタイルを形成していきます。

☆ニューオリンズ・ジャズ
☆シカゴ・スタイル
☆スイング
☆Be Bop

代表的なミュージシャンとして、ルイ・アームストロング(tp,vo)、ベニーグッドマン(cl)、グレン・ミラー(tb)など参考音源を交えながら次々と紹介されておりました。

※講義を思い出しながら書いてるので若干、史実等に間違いがあるかもしれません。

ちなみに1917年、白人達で結成されたODJB(Original Dixieland Jass Band)によるジャズの歴史上最初の録音が行なわれました。

動作確認の意味もあるので、今日はこの辺で終了(笑)。続きは次回に。

「Be Bop」以降の歴史上、重要なミュージシャンや、『無人島に持っていく1枚』など 、面白い話題が、まだまだ登場します。うーん1時間半なのに濃度濃いなあ。